製作工程

製 作 工 程

原石から数珠が仕立てあがるまでの工程を紹介いたします。

1.原石の選別
原石の大きさ、ランク、キズの有無、亀裂の入り方等を見極め選別していきます。

2.原石の大割
大きい原石などは大型の機械を用い、まず板状に切断していきます。次に板状からサイコロ状に切断し加工しやすくします。

3.原石の小割
手で持てるほどの原石は小型の切断機を用い、キズや亀裂に沿って切断していきます 。原石の亀裂部分を見極めて切断するため熟練した技術を必要とします。この工程で玉になった時の質が左右されるのでとても重要です

4.荒擦り
切断した原石の角又はサイコロ状の角を高速で回る砥石に押し当て削っていきます。原石の段階で丸玉になるよう、ある程度の形を整えます。

5.整形
荒削り後、石のサイズを選別し目的サイズの穴の開いた鉄板に石を並べていきます。整形機で圧力をかけながら研磨剤を流し込み慎重に丸玉に整形していきます。研磨材を徐々に細かくしていきながら真円にちかづけます。削りすぎずに丸くするという、とても技術を要する作業です。

6.穴あけ
超音波加工機を使用し、研磨剤を少しずつ垂らしながら穴を開けていきます。真ん中にまっすぐ穴を開けることは大変難しく、作業中は研磨剤で玉がほとんど見えなくなり、 熟練した技術と勘が必要となります。

7.磨き
回転バレル研磨機と振動バレル研磨機により表面を細かく磨き上げていきます。水晶など透明感のある石は、穴の中も研磨し磨き上げます。研磨剤、時間、方法等、企業秘密が多い作業となります。

8.石の選別
磨き上げられた玉は、まず各サイズに選別され、次に石のランク(質)を選別していきます。 仕分けされた玉を、目的の製品別に色分けをし親玉等の付属品を配置し揃えていきます。製品に統一感を与えるために質、色は細かく選別されます。この時点の製品を生地と称して、各地の問屋等に卸すことができます。

9.仕立
半製品となった生地(念珠)を正絹を使い仕立てていきます。まず中糸を通し、組み機にかけ一本一本丁寧に編み上げていきます。組み終わった製品に房を取り付けます。

10.仕上り
房がとりつけられ製品を桐箱等に納め、シールなどの装飾を施して仕上がりとなります。これで小売店等に出荷され、みなさまのもとに届きます。

以上、天然石にて数珠が作られる工程の簡単な説明となります。